
綴りの原則とバリエーション
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綴りの原則とバリエーションについて
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正書法の原則
ギリシャ語の正書法では、できる限り古代ギリシャ語の綴り方を採用することが原則です(発音区別符号の使用方法は除く)。
単語や形態素が古代ギリシャ語から直接派生していない場合や大幅に変化している場合は、「最も単純な綴り」として以下のルールが適用されます。
- [e] → ε
- [i] → ι
- [o] → ο
- [af], [av] → αφ, αβ
- [ef], [ev] → εφ, εβ
これらの原則に従えば、古代ギリシャ語で綴られた記録のある単語はそのまま綴られます。
- Αύγουστος(8月)— ラテン語由来だが古代からこの綴りで記録がある
一方、語源は古代ギリシャ語でも後に音の変化が生じた単語は、簡略化した綴りが推奨されます。
- αυγό(卵)→ αβγό
- αυτί(耳)→ αφτί
これらは中世ギリシャ語以降に [v] や [f] の音が追加された例です。
綴りのバリエーション
しかしながら、このような簡略化を受け入れない人も多く、現代ギリシャ語の綴りにはさまざまなバリエーションが存在します。
また、語源や由来の解釈は時代や研究によって変化することがあり、推奨される綴りが世代間で異なることもバリエーションの原因となっています。
- σβήνω(消す)— 現在の推奨(σβέννυμι → ἔσβησαν → σβήνω という派生)
- σβύνω — 以前の世代で一般的だった綴り(σβεννύω が語源という解釈)
外国語の転写
外国語(特に固有名詞)がギリシャ語の形態論に同化していない場合、ギリシャ文字に転写されるか、ラテン文字のまま表記されます。
転写においても「最も単純な綴り」を原則とすることが推奨されます。二重子音は避けられ、[e] は ε、[i] は ι、[o] は ο で表記されます。
- Peter → Πίτερ
- Baudelaire → Μποντλέρ
しかしながら、この原則を受け入れず昔ながらの転写規則を好む人も存在します。古いシステムでは、英語の長い e は η、フランス語の ai は αι、au は ω といった複雑な規則が用いられます。
- Peter → Πήτερ
- Baudelaire → Μπωντλαίρ
なお、英語の ‘sh’, ‘ch’, ‘j’ やフランス語の ‘ch’, ‘j’ など、ギリシャ語にない後部歯茎音は歯擦音で転写されます。
- Shakespeare → Σαίξπηρ(英語 ‘sh’ → σ)
- Charlie Chaplin → Τσάρλι Τσάπλιν(英語 ‘ch’ → τσ)
- John Lennon → Τζον Λένον(英語 ‘j’ → τζ)
- Jean-Jacques Rousseau → Ζαν-Ζακ Ρουσσώ(フランス語 ‘j’ → ζ)
ラテン文字の使用
ラテン語やラテン文字を使う他の言語からの引用には、ラテン文字がそのまま使われます(例:a priori)。
また、ファッション雑誌や広告などでは、外国語がラテン文字のまま表記されることがあります。一部の言語学者はギリシャ文字に転写すべきと主張していますが、実際には外国語とギリシャ語が併記されることが一般的です。
- EXTRA ΤΕYΧΟΣ — 特集号
- TA MUST TOY ΧΕΙΜΩΝΑ — 冬の必需品
- 10 WEEK ENDS ΣΤΗΝ ΕΛΛΑΔΑ — ギリシャでの10の週末旅行
大文字と小文字の使い分け
英語などと同様に、文頭や固有名詞、曜日・月名・祝日の先頭では大文字が使われます。
以下に、英語とは異なるルールをまとめます。
固有名詞からの派生語
固有名詞から派生した語は、通常小文字で始まります。
- ο Έλληνας πρωθυπουργός — ギリシャの首相(Έλληνας は名詞)
- ο ελληνικός πολιτισμός — ギリシャの文化(ελληνικός は形容詞)
敬称
人名の前に置かれる敬称は小文字で始まります。
- η κυρία Μπότση — ボッツィ夫人
書籍などのタイトル
英語ではタイトルの各単語を大文字で始めますが、ギリシャ語では固有名詞を除き最初の語のみ大文字で始めます。
- Ο Χριστός ξανασταυρώνεται — Christ Recrucified
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